blog歯石取りをしたらすきっ歯になった?!
2023.11.24
こんにちは、よしの歯科クリニックです。
皆さん今まで歯石取りをした経験はありますか?
歯石取りをしたあと、歯がスースーする感じがしたり、隙間が空いて物が詰まりやすくなった、という感想を耳にすることがあります。
場合によっては歯が揺れてきたり隙間の多い歯並びになってしまうことも。
今回の投稿ではこの原因についてお話ししたいと思います。
さて、そもそも歯石とは、歯表面の汚れ(プラーク)に唾液中のミネラルが結合し、石灰化して石のようになったものです。この状態になると、歯科医院で除去しない限りはご自身のブラッシングなどで除去することは難しいです。
歯石の表面はザラザラしており歯の表面に比べて汚れが非常につきやすいため、更なる汚れの付着、ひいては歯周病の加速度的な進行を招いてしまいます。そのため、付着した歯石はなるべく早く除去することが必要です。
さて、逆に歯石をつきっぱなしにしている場合どうなるでしょうか。
前述の通り、歯石の表面は汚れが非常につきやすいです。汚れがつくということはその汚れも次々に石灰化し、歯石になっていくということです。歯石がついた部位には、どんどん歯石が積み重なって大きくなっていくのです。
さらには、その歯石の下ではもっと恐ろしいことが起こっています。歯石とその表面の汚れは全てが細菌の塊です。付着したままになっている汚れ、そこから放出される毒素に対し歯茎や歯を支える骨はなす術なく破壊されていきます。
歯茎や骨は破壊されて本来ならスカスカ、グラグラの歯並びになるところですが、表面では歯石が多量に付着してその隙間を埋め、グラグラの歯を固定しているかのような状況になります。
この状態で歯石取りを実施すると、歯と歯をくっつけていた歯石が取り除かれ、歯が揺れてきたり、隙間が空いて空気が通るように感じる、というわけです。
まるで歯石取りが原因で状態が悪くなった、と思いがちですが、実は全くの逆で、むしろ一刻も早く徹底的に歯石取りをすべきです。
歯石が付着している状態は、いかなる場合でもお口にとって悪い状態です。歯石をそのままにしていると更なる歯茎や骨の破壊を引き起こしてしまい、どんどん取り返しのつかない状況になっていきます。
このようなケースでは歯石を除去した上で、揺れを軽減する処置を実施いたします。歯茎が下がって隙間になってしまった部分は、歯茎の再生療法を実施するか、隙間部分の適切な清掃方法をご案内します。
この記事を読んでいただき、安心して施術を受けていただけましたら幸いです。
ご質問等ございましたら当院スタッフにお気軽にお声掛けください。
兵庫県川西市久代4丁目2−10
芳野博