blog神経を取ってるのに痛いのはなぜ?
2023.09.06
兵庫県川西市久代4丁目2−10
芳野博
https://www.yoshino-dc.info/doctor.html
こんにちは、よしの歯科クリニック院長の芳野です。
突然ですが、皆さんは歯が痛んだことはありますか?
歯が痛むのにはいくつかのパターンがあります。
まず、虫歯による歯の痛みが挙げられます。虫歯では歯に空いた穴から内部の神経の敏感な部分が露出し、そこに食べ物や飲み物、風による刺激が加わることで痛みを感じます。
そこからさらに虫歯が進行すると、歯の神経そのものが炎症をおこし、非常に強い痛みを発します。その状態ですと神経そのものを除去する処置が必要になります。
さて、上記のような症状で神経を取った場合、もう歯が痛むことはないのでしょうか?
答えはNOです。
歯が痛むのは歯の神経が痛む場合だけではありません。歯の周囲の組織が炎症を起こすことで、神経を取っている場合でも痛みを生じます。今回はそのような例として代表的な根尖性歯周炎について解説します。
さて、神経を取る処置を行った場合、もともと神経があった歯の内部の空洞には専用の材料を詰めます。これは内部で細菌が繁殖しないための処置ですが、処置から長い期間が経つと材料が劣化し、隙間から入り込んだ細菌が感染し徐々に繁殖してしまいます。
感染が進んでいくと、細菌は膿などの感染物を作り出していきます。溜まった感染物は行き場を求め、歯の空洞を通って根っこの先に溜まっていきます。このように歯の根っこの先に感染物が溜まり、炎症が起こった状態を根尖性歯周炎といいます。
根尖性歯周炎では主に噛んだ時の違和感や痛み、炎症が重度の場合では何もしていなくても痛みを覚えたり歯茎が腫れたりします。
処置としては感染源となってしまっている古い材料を一度すべて除去し、空洞の中を洗浄・消毒します。何度か繰り返して空洞内の無菌化が達成されたら新しい材料を詰め直し完了です。
根尖性歯周炎は珍しい病気ではなく、歯の痛みの原因の中でもメジャーなものです。
症状に覚えのある方はご相談お待ちしております。
兵庫県川西市久代4丁目2−10
芳野博
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