blog神経はなぜ取らないといけないの?
2023.07.04
兵庫県川西市久代4丁目2−10
芳野博
https://www.yoshino-dc.info/doctor.html
こんにちは。兵庫県川西市にあるよしの歯科クリニック 院長の芳野博です。
虫歯が進行すると神経を取らないといけませんとドクターから説明を受けても「なんで取らないといけないんだろう?」と疑問に思われた方もいらっしゃると思います。
そこで今回は神経はなぜ取らないといけないのかお話しさせていただこうと思います。
◻︎歯の構造
歯の1番外にある非常に硬い組織で目に見えている部分はほとんどエナメル質です。
そして象牙質はエナメル質のすぐ下にある組織で少し柔らかい歯の主成分といえます。
歯髄とはいわゆる歯の神経のことを言い、象牙質の内側にある細いトンネルのような部分のことです。神経の他にも毛細血管やリンパ管も通っています。
◻︎なぜ取らないといけないのか
上記の通り虫歯が大きくなり歯髄まで虫歯が達し歯髄が菌に感染すると、非常に強い痛みを生じます。
歯髄は菌に対する抵抗力が非常に低いので、入ってくる虫歯菌に対処できず、すぐに全体が菌に犯されてしまいます。
菌に侵された神経は回復力をほとんど持たないため、痛みを取るためには歯髄を全てとる必要があるのです。
◻︎神経を抜くまでの前兆の痛みはどんな痛みがあるの?
・冷たいものや温かいものがしみる
・噛んだら痛む
・何もしなくても痛みが出る
◻︎神経の治療とは
①歯を削って虫歯をしっかり取ります。
②専用の器具を使い細菌に感染してしまった根っこの中の神経などを除去し消毒をします。(2〜3回程度かかります)
③根っこの中に細菌が入ってこないようにお薬を詰めます。
④被せ物を装着するための治療へと進みます。
◻︎神経の治療を放置するリスク
神経を取る治療は回数がかかります。しかし患者様の中には治療時間が取れなかったり途中で放置してしまうことがあります。
治療を放置すると
・虫歯がさらに進行し痛みが悪化する
・虫歯に隣接する歯も感染する
・最終的に歯を抜かないといけなくなる
といったリスクがあります。
虫歯が進行すると痛みを感じなくなり「治った!」と勘違いされる方もいらっしゃいますがそれは神経が死んでしまっているかもしれません。
ご自身の歯を残していただくためにも根っこの治療は放置しないようにしましょう!
◻︎神経を抜くデメリット
神経を抜く前の歯は例えるなら元気な木の枝のようなもので強い力がかかっても微妙にしなったりして力に耐えることができます。
ですが、神経を抜いた歯は枯れ枝のようなもので力がかかってしまうとパキッと割れてしまうことがあります。歯が割れてしまうと割れ方によっては歯を抜かないといけなくなります。歯の神経は歯の寿命に大きく関わる組織なので歯の神経を抜かないほうがベストです。
ですので虫歯の進行を防ぐよう定期的にメンテナンスにお越しください。
◻︎まとめ
今回の投稿で歯の神経の役割と神経の治療についてご理解いただけたでしょうか?
皆様の歯学と歯考に携われたら幸いです。
当院では治療前に麻酔をしてから治療を行います。
またマイクロスコープといった歯科用電子顕微鏡が4台あり、根っこの治療に力を入れています。
ぜひご相談ください。
兵庫県川西市久代4丁目2−10
芳野博